モーニング娘。'20の牧野真莉愛さんがただただメジャーの表紙を模写する映像がモーニング娘。公式ユーチューブチャンネルで発表されたのだが、前回6時間かけてルフィを描いた企画にどうして続編があるんだよおそらく映像としてははおんなじだろ!と思いながら観たが結局「凄すぎる…」と思わされてしまった。鋼の錬金術師のテーマである「全は一、一は全」というそれってつまり世界の理なのだが、理解に至った。今なら掌を合わせるだけで錬成ができるかもしれない。
"前回と画が変わらない、そして画が変わらない(その変わらなさこそ苛烈である)こと"が、視聴者に17分間という時間的な苦痛を与えつつ、牧野真莉愛自身は時間で言えばその約36倍の のべ12時間という圧倒的な長さの時間の中で行為を変えず、表情を変えず、ただ絵を描きつづける。
クソやばいのはオリジナルの絵を描くのでもなくかといってトレースするのでもなく”模写”であるという点で、つまり芸術ではなくどちらかといえば製品に近い。その意味で牧野真莉愛は芸術家ではなく職人なのだろうが(こだわりもいかにオリジナルに近づけるかという点にしかない)、イラストが模写ということは裏を返せば"模写でしかない"ということでもある。つまり完成された絵の"作品として"の価値はオリジナルを超えないし無ですらある。牧野真莉愛自身、そしてこの動画の本質とは結果としての完成イラストではなくそこに至る道程であり、だからこの映像の全ては適切であり芯をくっている。
0 件のコメント:
コメントを投稿